カミュルートA 純潔なる愛-aspiration-ネタバレ感想3
ネタバレを含みます。ご注意ください。
最後の記事またかなり長くなりました・・・。でもようやく終わります。
前回、前々回の記事では、第1~2章について触れました。
ようやく第3章です!!!
正直ここからが本番ともいえるような気がします。この記事を読んでくださってる方はプレイ済みの人が多いかと思うのですが、この第3章・・・ハンパねぇですよね?先に言いますがプレイし終わった瞬間
キスよりすごい音楽ってあるんだよ(号泣)
って思いました。間違いありません、カミュルート最高です。
では、前置きが長くなりましたが始めます。
第3章はカミュに助けられ、とある館へと無事帰ったところから始まります。
何度も怪我はないなと確認するカミュ。春ちゃんがそんなに心配だったんだね・・・。大丈夫だと言う春歌に対し、カミュは「無理はするな。いきなり襲われたのだ。動揺も当然のこと。俺とて未だ落ち着かぬ」と言います。
俺とて未だ落ち着かぬ・・・?
は~~こういう何気ない一文に全国のプリンセスはやられるんだよね!!あの伯爵様がプリンセス七海春歌だけに見せる顔・・・。ほんとうに?と疑う様子をみせた春歌を、鼓動を聞いて確かめてみるかとカミュは胸に引き寄せます。
・・・これを素でできるプリンスたちのスペックに脱帽です。ましてやカミュはおそらく今まで本当の恋に落ちたことはないでしょう。紳士の嗜みとして、女性の扱いを心得ている可能性は十分にあると思いますが・・・恐ろしい男です。
2人は人目につかないよう柱の陰に隠れまさに口づけをかわそうとしたその時
「たっだいまー!」
・・・前回の記事で嶺二は仕事ができる子だと言いましたが、やはり色んな仕事ができる子でしたね。私、怒っています。お取込み中?って言いながら柱の影をのぞき込める嶺二の勇気に乾杯。
この後順調にロケが進むようですが、部下とカミュが不穏な雰囲気を醸し出しています。問題はやはりミューズである春歌について。カミュにはアイドルをやめ、国のために働いてほしい。また、魔法の力を持つ春歌の音楽はシルクパレスに必要不可欠であり、失う訳にはいかないので早く移り住んでほしいとのこと。
ここから先、部下さんが超怖い
煮え切らない春歌に対し、部下はもう少しミューズの自覚を持つよう促します。カミュ様は変わってしまった。貴女が目を曇らせたのだ。と・・・
部下さん、もうイライラがピークなようで楽譜を握り潰しこう言い放ちます。
「しょせん暖かい国で育った平民の小娘ですね、カミュ様の恋人でなければお前など・・・!」
我に返った部下さんは春歌を背にしていってしまいます。この後、カミュが春歌をつれて自ら観光案内役をかって出てくれるのですが、移動の際車内で結構重要な話をしてます。春歌は意を決しカミュの本心を問うのですが、それに対するカミュの答えは
「全ての問題は俺が解決する。お前は変わらず、自分の夢を追いかけていればよい」
「何かとごたごたしているが、全て俺の問題だ。お前は気にする必要は無い」
この子たちはお互いが大切すぎて逆に踏み込めないのでしょうか。カミュが春歌を大切に思っていることは疑いようのないことです。だけど、足りない。
カミュは全て俺の問題だと言いきってしまった。伯爵という身分と国が問題を招いているのは確かです。しかし、これは2人の問題です。1人では何も解決しない。
カミュは強い人で、今まで1人で全てを乗り越えてきたからこそ、それがわからない。例えわかっていても言い出せない。甘えたことがないから・・・
そうしんみりしていると、また大変な情報がわかりました。
「でも、ご両親は先輩が生まれてとても喜んだって・・・」
私、この春歌の台詞に頷いてました。
「そうだな。俺は両親待望の嫡男だ。」
うんうん。そうだよ、カミュは望まれて生まれてきた子なんだよ、と。
「俺が生まれた日、母は『これで自由だ』と叫んだと聞いている」
やめて(大号泣)
誰がカミュにこんないらない話を教えたんだ?カミュ自身は仕方のないことだと割り切っていますが、割り切るまでにどれほど苦しんだのかを考え始めると、ここから先に進むのに少し時間がかかりました。本当にこれうたプリですか
「俺は伯爵でなければならない」
「どのようなことでも伯爵家のカミュとしてそれを行わねばならぬ」
まるで自分に言い聞かせるように言うカミュに涙が止まりませんでした。
でも、甘かった。
涙が止まらないのは ここからです
カミュのお気に入りの場所である青の間に到着したところで、移動中であったことを思い出しました。青の間、とても綺麗です。空いた時間はここで過ごした、春歌の知りたいカミュはここにいるのだと、そう教えてくれました。
「ここにいれば俺がどこにもいなくなる。」
「ここにくれば安心できた。ここにいるとき、俺は一番幸福であったかもしれんな」
淡々と告げるカミュ、BGMは絶対零度Emotionのピアノアレンジでした。・・・涙が止まりません。カミュにはしっかりと子供時代があったのです。けれど、青の間で親に呼ばれることのなかった幼名を捨て、カミュは「カミュ」となった。思い出も感情も青の間に差し込む光に染まってわからなくなった・・・。
思っていたより壮絶な過去でした。
愚民が!!と言われても喜んでいた私ですが、この「愚か者」があまりにも優しすぎてまた泣きそうになりました。涙腺ゆるゆるです。
カミュはシルクパレス語で幼名をつぶやき、春歌に意味を問います。
幼名に使われていたのは最も強いブリザードの名前、そして青空を意味する言葉。近頃その言葉に新たな意味が増えたそうです。それがシベリアンクォーツ、青い水晶。
「吹雪と・・・水晶」
この春歌の言葉を聞いた瞬間ぶわぁああっと鳥肌が立ちました。クリスタルとブリザード、クリスザード。おお!!!
カミュ春は運命でした
知らず知らずのうちに、誰にも呼ばれることのなかった幼名を春歌がカミュに名付けていたのです。これを運命と言わずしてなんと言う。
伯爵の地位をもって問題は解決すると言い切ったカミュですが、「公爵」の言葉を聞いて血の気が引きます。身分がものを言う社会において伯爵より上の公爵と意見が違うのは痛いところ。不安の残るまま帰宅すると、部下さんがいいタイミングで2人分だけ帰りの航空機が用意できなかったと言います。当たり前だけど、ほんといいタイミングで動くね?
みんなと別れ、2人になった館で カミュがこう言い放ちます
「俺がこれから何をしても黙って従ってくれるか」
語尾にハートをつけて当然ですと返事したいところですが、この質問は怖い。流石に何をする気かさっぱり見当がつかない・・・何人か消すのかな・・・。春ちゃんが思わず何をするのか尋ねたところ「電話をする」とのこと。・・・へ?電話?何を言うんだろう・・・そう思いつつカミュが電話をした先は事務所でした。初めに出たのは日向さんですが、ハンズフリーで適当に話せと言われ蘭丸、那月、藍、真斗と代わる代わる他愛のないお話をします。そして電話を切った後「特に意味はない」というカミュ。
待って、これじゃまるで・・・。実はこの辺りから気づけば私は春ちゃんと同じ目線で物語に入り込んでいました。いつもは第三者の目線からプレイしているタイプなのですが、あまりに魅力的な話なので引きずり込まれていたのかもしれません。
今まで触れていませんでしたが、曲もほぼ完成まで近づき、翌日女王に拝謁することになりました。ついに女王に会えるんですね・・・かなり可愛らしいお声なのでどんな方なのか個人的にとても期待していました。
えっ、めっちゃ美人じゃん?!?
あえて言うなら唇の色が悪いけど大丈夫かな・・・
挨拶もそこそこに カミュは春歌の新曲を歌うことになったと報告します。ただ女王はすべてお見通しです。本題は?と促します。この時の女王の声がすごい。あ、この人には逆らえないな、と感じました。そしてカミュが告げた本題が
「はい、このカミュ、この度陛下より賜りました伯爵の位をお返しするために参りました。」
え?
「私はこの国を去ります。二度と戻ることはございません」
え?
待って、それ、殺されるやつ。この間BGMはありません。無音のBGMってあるのだなと感心しながら予想外の言葉に本気で驚きました。そして思い出したんです。
この身の全てをお前に捧げよう
まっさらなただの男へと変わろう
・・・うっわ、そういうことか、と思わずキョロキョロしてしまうくらい動揺しました。これはあかんやつ。あのカミュが伯爵の地位を捨てるなんて決断を冗談でするわけがない。女王や伯爵の檻に囚われ出来上がった「カミュ」という人間が全てを捨てて1人の女性のために生きることを決意した・・・これは並々ならぬ決断ですよね?
カミュは歌詞を女王に差し出しますが、皆さんもご存知のあの歌詞を女王の立場としては認めることができません。渋々ですが女王に曲を聴かせることを許可してもらい、最後の演奏が始まります。・・・・1ミスも許されません、やばい。手に異常なほど汗をかいてする乙女ゲーのミニゲームは初めてでした。
女王様は物わかりの大変良い方なので、無事認めてもらうことができるのですが、ここでようやくすべてを理解した春歌曰く、この曲は
過去も現在も何もかも全部捨てて、恋に敗北し愛に生きると宣言する歌
だそうです。ただ、この後の春歌の胸中の台詞が私には少し引っかかりました。
「先輩がどうしてそんな歌詞を書いたのかわたしにはわからない」
ちょっと・・・待ってくれ。私の理解力が足りないのだろうか。あのカミュが様々なことを天秤にかけて選んだのが貴女なのだから、わかってあげてほしい・・・
この時点でまだ自分がどれほど思われているか自信のない春歌にちょっとモヤモヤしましたが、とりあえず無事に女王様を説得できました。突然本性を現した伯爵を、とんだ野心家だと笑い受け入れてくれました。お心の広い方・・・
私の女王様に対する好感度爆上がりです。
そしてそんな女王様が放った一言がまた衝撃的です
「Camusとは、本来苗字なのだからな」
ま じ で 。私そういうの疎すぎて考えてもいませんでした。
このルート、カミュの情報一気に解放しすぎじゃない?大丈夫?
結局、爵位の返還だけは認められず、女王が全て解決するからそのまま伯爵であり続けてほしい。とのことで、一件落着・・・となりました。ただあの曲を発表することで国に顔向けできなくなる。それが今回カミュの負う責任となったようです。
そして、国を出る前にもう一度行きたい場所があると言われ、ついたのは青の間でした。もう一度、最後にここで歌いたい。すべてにけじめをつけ、持てる全てを捨てた歌を、かつてカミュが幼名を捨てた地に再び捧げたい・・・。こうしてカミュルートのエンディングに入ります。
なんて美しいんだ(号泣)
いちいち書いてなかったのですが私はここまでずっと馬鹿みたいに泣き続けました。今までカミュを創り上げていた全てを捨てたにもかかわらず、歌い終わり最終エピソードに入った後のカミュの声は何かが吹っ切れたような感じでした。声優さんってすごいね
たくさん笑ってたくさん冗談を言って何気ない微笑ましいひと時なのですが、どこか切ない。だけどそれがこの2人をとても美しく見せているような気がします。
「婚約のことは覚えているか」
「その件だがな。なかったことにしてくれ」
・・・あぁん????一瞬息が止まりました。危ない
笑えないです・・・選択間違えたかしら・・・?
「きちんとプロポーズを行い、承諾を受けて初めて成り立つのが正式な婚約というものだろう?」
ばかやろう騙された。好きです。
そして恭しく春歌の手を取ってカミュは言います。
「春歌。改めて、婚約を申し込みたい」
ありがとうございます、まるで私がプロポーズされたみたいにドキドキしました。あとね、この後の前野さんのリップ音ハンパねぇのね。ドキドキしました。BGMはPearl White Kissという曲なんですけど、まさにマリアージュって感じで一番好きです。
壁を越えて結ばれた2人、まさに運命でした。
かつては愚民と言われ使用人として謎の同居生活を送っていたのに、気づけばここまで愛が深まっていたなんて・・・。出会ってくれてありがとう、本当にありがとう、と何度も思いながら胸がいっぱいでした。
そして終盤、私がこのルートで一番好きな台詞が出てきます。
「だからこそ、もっと幸せにしたい。そして・・・俺も幸福になりたい」
よかったねぇ(大号泣)あなたはこんな台詞が言えたんだね・・・
これから先、春歌にとって音楽が何よりも大切なように、カミュも春歌だけを優先してやれないことが起きるかもしれない。けれど、おじいさんおばあさんになったとき「あなただけ」と言えるようになれるといいな。そんな風に会話を交わす彼らをもう誰も離すことはできないのだと思います。
カミュは春歌に名前を付け、2人は2人だけの名前でお互いを何度も呼び合い、こうしてお話は幕を閉じます。
これ、映画化決定でいいですかね?全米がこの美しい愛に泣きます。
このルートをしてから歌詞をもう一度見返すと、また泣けてくるんですよね。もう涙なしでこの曲聴けない。数か月前に荘厳な曲だねと半分笑いながら聞いた私を許してほしい。たった一度だけ恋に膝をつく、まさに純潔なる愛のお話でした。
感想なのにこーんな長くなってすみません。もはやここまで読んでくれている方いないんじゃないでしょうか(笑)語りたいことはまだまだありますが、これにてカミュルートA 純潔なる愛-aspiration-の感想を終わります。
ありがとうございました。